新型コロナウイルスの変異と命名
新型コロナが最初に中国の武漢に現れたとき、「A系統」と「B系統」2種類のウイルスが検出されました。
「A系統」は感染拡大しませんでしたが、「B系統」は感染拡大し「武漢株」と呼ばれ世界各地に広がり、変異株を生み出しました。
変異株の分類名は、国際的な系統分類命名法が使われ、英語のアルファベットと数字の組み合わせで命名されます。
たとえば、変異株「B.1.1.5」において、
「B」は武漢株の「B系統」を祖先として、「1」は最初の変異で、次の「.」(ピリオド)は「~の子孫」という意味です。
変異ごとに「B.1」、さらに「B.1.1」と数字が重なっていくので、変異株「B.1.1.5」は「B系統の孫世代の5番目に現れた株」という意味になります。
2021年5月から分類法は「WHOラベル」と呼ばれる別名の方式になり、
ギリシャ文字のアルファベット表記にして、「アルファ株」「ベータ株」「ガンマ株」と順に名付けるようになりました。
国際的な系統分類命名法の「B.1.1.5」よりも「WHOラベル」の「デルタ株」や「オミクロン株」の方が世界中で広く知られるようになりました。
WHOはギリシャ文字の12番目の「ミュー」の次は、2つ飛ばして15番目の「オミクロン」を変異株の名前としました。
13番目のニューは「new」と混同しやすく、14番目のクサイは英語の表記「xi」が中国姓のxi(周)と混同しやすい使用しないとの事です。
新型コロナウイルスは激しく変異します。今後24個のギリシャ文字が使いつくされたら、「星座の名前」がつけられようです。