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レジオネラ菌

レジオネラ属菌(約60種類)は、河川、湖水、温泉、土壌などに生息している細菌です。

その中のレジオネラ・ニューモフィラというレジオネラ菌が、消毒されていない水や、入れ替わりの少ない水、20~50℃の範囲(人の体温36℃は適温)で繁殖するため水温20℃~50℃前後の水に混入した時に増殖し人間に問題を起こします。

特に、給水・給油設備、冷却塔水、循環式浴槽、加湿器(特に超音波式加湿器)、水系施設等で問題が発生します。

レジオネラ症は、レジオネラ菌に汚染された霧やしぶきなどのエアロゾルの吸入などによって、レジオネラ菌が感染して発症します。

レジオネラ菌は細胞内増殖菌をするため、自然界ではアメーバ(原生動物)内にいますが、人間では白血球(マクロファージ)内で増殖します。

ただし、レジオネラ菌はヒトからヒトへ感染することはありません。

レジオネラ症には、「レジオネラ肺炎」と「ポンティアック熱」のふたつあります。

「レジオネラ肺炎」は38℃以上の高熱、頭痛、全身の倦怠感、食欲不振、筋肉痛、寒気、胸痛などの症状がでます。潜伏期間は1日から2日とされ発病率は95%です。死に至ることもある肺炎です。

一方、「ポンティアック熱」は一過性の風邪様症状で、突然の発熱、寒気、筋肉痛のみですぐ治ります。

レジオネラ症の検査は、尿中抗原検査(簡便迅速で感染早期から陽性)をします。

2018年1月、大分県の高齢者施設において高齢男性3名がレジオネラ菌に感染した事例がありました。

この原因は加湿器でした。

加湿器の水は毎日替えて定期的にタンク内を洗浄し、2週に1回はトレイ・気化フィルターも洗い、常に清潔にすることがとても重要です。