帯状疱疹予防のワクチン
帯状疱疹の予防目的で接種できるワクチン
2種類あります。
どちらも50歳以上が対象です。
弱毒生ワクチン(生ワクチン)と成分ワクチン(不活化ワクチン:シングリックス)があります。
弱毒生ワクチンは1回接種ですが、妊婦の方や免疫不全の方や免疫抑制の方(プレドニゾロンなどステロイド剤を内服している方)は接種できません。生ワクチンを接種することで帯状疱疹が再感染する危険性があるからです。発症予防効果は51.3%、神経痛予防効果は66.5%です。8-10年で予防効果は消失します。
成分ワクチン(シングリックス)は2回接種(筋肉注射)が必要です。1回目と2回目の接種間隔は8週間です。
発症予防効果は50歳以上で97.2%、70歳以上で97.9%、神経痛予防効果は88.8%です。8年後も84.0%の予防効果があります。
弱毒生ワクチンは、小児水痘予防のワクチンと同じものです。
成分ワクチンは、遺伝子組み換え技術を使った最新のワクチンです。
この成分ワクチン(シングリックス)は、帯状疱疹が感染する際に必ず発現する1種類のタンパク質(gE)を人工的に発現させてアジュバンドと一緒に投与します。
アジュバンドは自然免疫を刺激して炎症を強く起こすため、発熱や全身倦怠、筋肉痛、頭痛などの副反応を起こします。
成分ワクチン(シングリックス)は帯状疱疹の予防効果は、年齢を問わずに非常に強力で70歳代でも9割の方が発症予防できます。
新型コロナワクチン接種後は3週間してから成分ワクチン(シングリックス)を接種しますが、成分ワクチンは不活化ワクチンなので、
成分ワクチン(シングリックス)を接種してから翌日に新型コロナワクチン接種ができます。
成分ワクチン(シングリックス)は、TV動画で接種の奨励がされるようになり、当院でも接種される方が増えています。
成分ワクチン(シングリックス)は値段も高いので、費用や効果をご確認の上、接種の予約をされますようにお願いします。