大人の帯状疱疹と予防ワクチン
帯状疱疹を発症する大人が増えています。帯状疱疹と水疱瘡は同じウイルスが原因です。
幼少期に発症する水疱瘡は1週間程度で軽快しますが、水疱瘡ウイルスは体内に数十年間以上に潜みます。
免疫が十分あればウイルスを抑え込むことができますが、加齢やストレスや免疫疾患によって免疫活性が低下するとウイルスが皮膚に現れて帯状疱疹となります。
2014年に始まった小児への水疱瘡ワクチン定期接種により、子供の水疱瘡発症は減少しました。
昔は水疱瘡を発症した子供に大人が触れることで免疫が再活性しブースター効果を得られていましたが、小児の水疱瘡が減ったことでブースター効果も減り、子育て世代の大人に帯状疱疹を発症することが多くなったと言われます。
帯状疱疹を発症する70%は50歳以上の大人です。
発症した場合の治療法はありますので早期治療します。
また、50歳以上の方には予防するワクチン(不活性化ワクチン:シングリックス筋注・2回接種)もあります。
帯状疱疹に対するワクチンの予防効果は50歳以上で97%、70歳以上で90%です。免疫抑制剤や抗リウマチ薬、抗癌剤を服用されている方でも接種出来ます。
ワクチンは全額自己負担ですのでご相談下さい。
当院でも既に投与された方々がおられます。