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肺がん検診従事者講習会 肺がん治療

11/26の診療後、肺がん検診従事者講習会に参加しました。
熊本大学呼吸器内科学の猿渡先生が現在の肺がん治療についてまとめられました。

肺がんが疑われたら確定診断・病理診断を経て、CTやMRIやPET検査を行って病期診断により広がりを確認し

TNM分類とステージを決定します。その決定をもとに治療方針となります。

2010年代以降から肺がん治療は個別化医療が格段に進歩しました。
ステージⅣ非小細胞癌の場合は「分子診断」が必要になり、

「ドライバー遺伝子検査」と「PD-L1免疫染色」など「バイオマーカー検査」をします。

・「ドライバー遺伝子」は癌発生や癌進行に直接的な役割を果たすため、治療として分子標的治療薬が選択肢となります。

保険適応となっているドライバー遺伝子は9つ(EGFR、ALK、ROS1、BRAF、MET、RET、KRAS、NTRK、HER2)あり、

それぞれの遺伝子変異に基づいた標的治療薬を選択します。

・「PD-L1」は癌細胞が体内の免疫であるTリンパ球の攻撃を回避する分子となるので、

免疫チェックポイント阻害剤(CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤)が選択肢となります。

この治療法は長期奏功による長期生存の可能性が期待されています。

PD-L1分子の発現量(>50%、1~49%、<1%)で3つのグループに分類されます。

発現量で治療効果に差がでるため、

発現量別に複数の治療選択肢(PD-1阻害剤単剤、化学療法とPD-1阻害剤の併用療法、CTLA-4阻害剤とPD-1阻害剤の併用療法)があります。

現在のステージⅣ非小細胞癌の治療は、この分子標的治療薬と免疫チェックポイント阻害剤の2種類により治療戦略がされています。
ドライバー遺伝子変異があれば(陽性ならば)分子標的治療薬を実施します。
ドライバー遺伝子変異がなければ(陰性ならば)免疫チェックポイント阻害剤を実施します。

他にも抗体薬物複合体(ADC)の開発研究もされています。
抗体は癌細胞を認識し薬物を運びます。

薬物(ベイロード)は細胞殺傷能力をもつ細胞障害性抗がん薬で癌細胞を攻撃します。

この抗体と薬剤をリンカーにより結びつけて複合体の治療薬として実践します。
肺がんでは新規ADCが複数開発されています。

ステージⅣ非小細胞癌の肺がん治療は進歩し続けています。