ヒトメタニューモウイルス感染症とは?
ヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症は、潜伏期間が4~5日で、その後、発熱・咳・喘鳴で発症します。
重症化した場合には、気管支炎や肺炎を発症します。
飛沫感染と手指を介した接触感染により鼻粘膜に感染するため、
マスク着用、手洗い、咳エチケット、接触回避、換気など予防が大切です。
日本において3月~6月に流行し、乳児や高齢者に上気道炎、下気道炎を起こします。
ワクチンや特効薬はないので予防が大切です。
感染した場合は、対症療法(咳や発熱などの症状を緩和させる薬)が中心となります。
健康な成人では、上気道炎(発熱・咳・鼻水・のどの痛み)のように咳の出る風邪として終わります。
しかし、高齢者では、重症な下気道炎(細気管支炎,喘息様気管支炎,肺炎など)となることがあるため感染しないよう注意が必要です。
ヒトメタニューモウイルス(hMPV)は、2001年にオランダの研究グループによって発見されました。
パラミクソウイルス科・ニューモウイルス亜科・メタニューモウイルス属に分類されます。
8個の遺伝子(N-P-M-F-M2-SH-G-L)の遺伝子配列を示すようです。
RSウイルス(ニューモウイルス科)の遺伝子配列に似ており、臨床症状も性状も似ていると言われています。
10歳までにほぼ100%の子供が一度は感染し、抗体が作られますが、抗体は持続しないので生涯を通じて何回もかかります。