喘息の吸入治療
喘息の吸入治療には、
〇 吸入ステロイド単剤(ICS療法)
〇 吸入ステロイド+吸入β刺激薬(気管支拡張薬)2剤合剤(ICS/LABA療法)
〇 吸入抗コリン薬(LAMA)を追加した3剤合剤のSITT(single inhaler triple therapy)があります。
喘息疑いの方々には、好酸球検査やNO検査を診断に役立てています。
風邪を併発され喘息の咳を誘発する咳感受性や気道過敏性が亢進しているような状態には、
SITT(single inhaler triple therapy)を積極的に取り入れています。
SITTの吸入薬には、テリルジーやエナジアなどがあります。
吸入療法について、呼吸器学会(GINA2024)、喘息学会(PGAM2024)、アレルギー学会(JML2024)から推奨される療法が示されています。
一般診療では、喘息学会が示される2剤合剤(ICS/LABA療法)が処方します。
症状に応じて、呼吸器学会やアレルギー学会が示される3剤合剤のSITTが処方します。
妊娠中や授乳中の女性の方々にはICS療法を選択し、また、呼吸状態に応じてエアゾール製剤やドライパウダー製剤の選択します。
各種吸入療法
〇 吸入ステロイド薬(ICS)(吸入薬)
吸入ステロイド薬は、喘息管理の基本薬です。炎症を抑える強い効果があります。
― パルミコート、キュバール、フルタイド、オルベスコ、アズマネックス、アニュイティ ー
〇 吸入ステロイド薬(ICS) / 長時間作用性 β2刺激薬(LABA)配合剤(吸入薬)
β2刺激薬は、交感神経を刺激して気管支を拡げます。LABAはその効果が長く続きます。
このLABAと吸入ステロイド薬(ICS)を配合した吸入薬です。
気道の炎症を抑える効果と気管支を拡げる効果があります。
― フルティーフォーム、アドエア、シムビコート、レルベア、アテキュラ -
*短時間作用性β刺激薬(SABA)(吸入薬)は効果が速くあらわれるため、発作治療薬として単独で用いられます。
― メプチン、サルタノール -
〇 3剤合剤のSITT(single inhaler triple therapy)
吸入ステロイド薬(ICS) / 長時間作用性 β2刺激薬(LABA)/ 長時間作用性抗コリン薬(LAMA)配合剤(吸入薬)
抗コリン薬は、アセチルコリンの作用を抑え、気管支を拡げる薬です。長時間作用性抗コリン薬(LAMA)は効果が長く続きます。
このLAMA と吸入ステロイド薬(ICS)とLABAを配合することで治療効果を高めます。
― テリルジー、エナジア -