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アレルギー研究のアップデート

10/5(土)の診療が終了し、「小児アレルギー疾患、食物アレルギーを気管支喘息のアップデート」の講演会に参加しました。

3名の小児科の先生方が最新の知見をご講演されました。
アレルギーは気管支喘息に関係していますし、関連して成人期のCOPDの原因になるようです。
小児医療は、新生児から乳児、幼児、学童、思春期の15歳(中学3年生)~18歳頃までされます。当院は小児科とオーバーラップする中学生以上を診療することが多いので、小児医療を絶えず学ぶことが大切と考えています。

アレルギーになると皮膚症状が多く、次いで喘息症状、消化器症状の順になります。
食物アレルギーの原因は、卵や牛乳が多いのですが、木の実(クルミ・カシューナッツ)が増えているようです。クルミ・カシューナッツの粉が振りかけられる料理が増えているからです。

食物依存性運動誘発アナフィラキシー(運動によりアナフィラキシー発症)、

ポーク・猫症候群(猫アレルギーにより豚肉アレルギー発症)、

α-gal(アルファガル)症候群(ダニアレルギーにより牛肉や豚肉アレルギー発症)、

花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)(花粉アレルギーにより果物アレルギー発症)など、日常で遭遇する食物アレルギーを紹介されました。

 

食物アレルギーは、特定の食品によりアレルギー症状が出現することと特異的IgEが検出されることにより診断することになります。

当院ではMAST36アレルギー検査(特異的IgE検査)を行っております。
ハウスダスト・ダニ・イヌ・ネコ・花粉・真菌(カビ)・食物など36項目のアレルゲンを一度に調べられる血液検査です。

 

更に「アレルゲンコンポーネント検査」が開発されました。
食物に含まれるタンパク質の中でも特に、アレルギーの原因(アレルゲン)となりやすい特定のタンパク質を「アレルゲンコンポーネント」と呼び、

この「アレルゲンコンポーネント」に対する検査が「アレルゲンコンポーネント検査」です。
卵、小麦、牛乳、ピーナッツに対するアレルゲンコンポーネント検査が保険適用になりました。

 

喘息には、アレルギー性と非アレルギー性のものがあります。

小児喘息のほとんどは、アレルギー性です。

大人の喘息はアレルゲンが特定できない非アレルギー性が多くなります。

小児期に気管支喘息になると、50歳の時に気管支喘息である%も増えますが、

COPD(慢性閉塞性肺疾患、肺気腫等)になる%も増えることが知られています。

小児科の先生方も、小児期から気管支喘息の診断と治療が大切と言われています。