「気象病」「天気痛」「台風頭痛」
「気象病」「天気痛」「台風頭痛」
「気象病」は、くもりや雨などの天候や気温・気圧・湿度などの気象の変化により引き起こされる症状の総称です。
頭痛・めまい・肩こり・筋肉痛・食欲不振・倦怠感などの体調不良の症状が起こったり、腰痛や関節痛など持病が悪化します。
特に痛みが強いとき「天気痛」とよびます。
これらは、梅雨時期や雨や曇りの日にも出現します。
「台風頭痛」も「天気痛」のひとつです。
温度や湿度や気圧の変化の中でも、特に気圧の低下が「気象病」「天気痛」「台風頭痛」の引き金になると言われています。
短期間に、雨・曇り・晴れなど天気が移り変わることに伴って気圧も変化します。
内耳は体の平衡感覚をつかさどり、バランスをとる役目をしています。
気圧が変化すると内耳が刺激され、気圧の変化が自律神経に伝わります。
台風など急激な気圧変化により自律神経のバランスが崩れ体調不良を起こします。
脳内では、収縮した血管が拡張し、痛み神経を刺激することで頭痛になります。
痛みが持続することで脳に強いストレスがかかり不安やイライラなどの症状も現れます。
また内耳の血流低下によりめまいがでることもあります。
自律神経は、交感神経と副交感神経から成り、自分の意志で調整することなく、体の内外の状況に応じて自動で働きます。
活動時には交感神経が優位になり、休息時には副交感神経が優位になります。
自律神経は、様々な内臓器官の働きを調節しているため、バランスが崩れると不調の症状がでます。
耳マッサージにより耳周りの血流を改善することで頭痛を改善する効果があると言われています。
① 耳を軽くつまみ、上・下・横に5秒ずつ引っ張る。
② 次に後ろに向かってゆっくり5回まわす
③ 次に耳を包むように前方に折り曲げ5秒キープして、もとに戻す。
④ 次に耳全体を手のひらでおおって、後方に円描くように5回まわす
血流が悪いと内耳のリンパ液も流れが悪くなり、めまいや頭痛などの症状を引き起こします。
入浴により血流を促すことも症状改善に効果があります。
頭痛やめまいの対症療法として西洋薬や漢方薬を処方することができます。
漢方では、頭部に余分な水が停滞すると「気」や「血」の流れが悪くなり、痛みやめまいが起こるとされるため、水分分布のバランスを改善することで、めまいに有効とされています。五苓散(ごれいさん)は、水分代謝の改善薬として頭部に停滞した水分を除くことで頭痛や頭の重だるさを解消する効果があり、めまいと頭痛の両方を治療できます。