甲状腺検査
当院では、甲状腺エコーを行っています。
甲状腺ホルモンや甲状腺自己抗体を測定することもできます。
甲状腺が大きかったり、しこりがある方、手のむくみや手の震えなどの症状がある方が来られます。
甲状腺ホルモン(T4、T3)は、脳の下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)とお互いに分泌の調節を行っています。
脳下垂体から分泌された甲状腺刺激ホルモン(TSH)が
甲状腺細胞膜のTSH受容体(TSHレセプター)に結合すると、
甲状腺ホルモン(T4、T3)の合成と分泌が行われます。
血液中に分泌されたT4、T3は、今度は逆に下垂体に作用し、
甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を抑制するように働きます。
バセドウ病では、甲状腺ホルモンが高いため、
脳下垂体でのTSHの分泌が抑制されています。
慢性甲状腺炎(橋本病)では、甲状腺ホルモンが低いため、
脳下垂体でのTSH分泌が抑制されずにTSHは高値となります。
甲状腺疾患の中で、バセドウ病、慢性甲状腺炎(橋本病)は「自己免疫性甲状腺疾患」とも呼ばれ、
甲状腺に対する抗体の産生が病気の原因だと言われています。
甲状腺内にあるタンパク質やホルモン受容体に対して、様々な自己抗体が産生されることが病気の原因になっていると言われています。
そして、これらの抗体の有無を測定することで、疾患の診断が行われています。
甲状腺自己抗体には
・抗サイログロブリン抗体(TgAb)
・抗TPO抗体(TPOAb)
・TSH受容体抗体(TRAb、TBII)
・TSHレセプター抗体
当院では、甲状腺ホルモンや甲状腺自己抗体の測定、甲状腺エコーによって診断と治療をしています。