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黄砂とPM2.5

4~5月は黄砂が飛んできました。現在のべ3000名の患者様を診ましたが、5月から6月上旬は、呼吸器症状が強くなる方が特に多かった印象です。
黄砂は砂漠の砂塵ですが、小さいものはPM2.5くらいのサイズで気管から気管支まで入ります。また黄砂は大気汚染物質も一緒に運んできますし、細菌や真菌・ウイルスなどの微生物も運んでくることが知られています。鼻炎の最初は、くしゃみ、鼻水、鼻漏タイプですが、黄砂が来ると鼻閉タイプに変わるようです。
PM2.5は、大気中に浮遊している2.5μm以下の小さな粒子の総称で、肺の奥深く肺胞まで入りますので、肺がん、呼吸系、循環器系への影響を心配します。PM2.5は、物の燃焼から直接生じたり、ガス状の大気汚染物質どうしが化学反応によって粒子化して生じます。このPM2.5や黄砂は、花粉と同時に人体に取り込まれると「アジュバント効果」を引き起こすようです。アジュバント自体は抗原ではないのですが、補助因子となって免疫反応を強めて花粉症を悪化させたようです。
現在、黄砂の影響は少なくなりましたが、6月はイネ科のカモガヤ花粉が飛んでいます。道端で60㎝~120㎝の背丈で小花を枝の先につけているカモガヤをよく見ます。スギ花粉よりも眼の痒み症状が強いようです。鼻水・咳も併発して気管支炎やの原因になりますし、喘息を悪化させます。
私どもは、今後も症状と原因を検査し治療をしていきます。